少量多品目で竹炭を活用した農に取り組むみろく農場

千葉県東金市

土壌サンプル採取日

2024年7月19日

土壌診断 項目

1.全炭素量(C)、全窒素量(N)、C/N比
2.菌根共生率、菌根菌胞子数
3.一般生菌数、大腸菌群数、大腸菌数

土壌診断 証明書

土壌診断レポート

考察

■土壌の全炭素量は地域標準値(農研機構「土壌のCO2吸収「見える化」サイト」記載値)より約40%多い値でした。数年にわたる有機栽培による有機物の蓄積、および、バイオ炭の使用による炭素蓄積の効果が数値として表れています。
■十分な窒素量があり、炭素・窒素バランス(C/N比)も適正です。
■多くの土壌細菌が生息しており(一般生菌数:土1gに5800万個)、土壌中の有機物の分解や大気からの窒素取り込みが効率よく進む土壌環境が整っています。
■菌根菌はほぼ不在でしたので、自然の仕組みの活用という点では課題が有ります。不在の要因は、①過去に使用された農薬の影響が残っている、②過剰施肥により土壌中の無機養分が多い、が考えれます。菌根菌再生に関心が有れば、不在の要因を排除した上で菌根菌製剤の施用を行うと良いでしょう。
■大腸菌は非検出で、病原性細菌による作物汚染リスクは無く、農作業も安心です。

土壌診断結果を受けて(室住さんコメント)

最近は気候変動の影響なのか、病害虫対策がこれまでの方法では対応しづらくなっていると感じています。

そんな中、以前受講した日本菌根菌財団のWEB講義で有機液肥が紹介されていたことを思い出し、試してみたいと考え、現在の状況を確認するために土壌診断を行いました。

菌根菌がいないことは残念ですが、恐らく圃場を引き継ぐ前は慣行農法を行っていたため、その影響があるのかも知れません。それ以外の結果は良かったので、これまでの取り組みが土壌診断結果に反映されて、うれしいと思っています。窒素量が豊富な結果ですが、昨秋にヘアリーベッチを栽培したことが影響している可能性があるのかもしれません。

今後は、畑の微生物を増やすために良いタイミングで竹炭を使用しながら、菌根菌の活用も検討したいと思います。

写真)土壌サンプル採取時のG宅横(2024年7月19日)

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