✅土壌診断第1回目
土壌サンプル採取日
2024年5月14日
土壌診断 項目
1.全炭素量(C)、全窒素量(N)、C/N比
2.一般生菌数、大腸菌群数、大腸菌数
土壌診断レポート(簡易版)
考察
■日本土壌インベントリーには、このGPS地点の地質データの記載がありませんでした(地目が「宅地」と思われます)。
■最も近い農地の地質データでは、土壌分類:腐植質厚層アロフェン質黒ボク土、土壌炭素濃度:4.08%、仮比重:0.82g/㎤ (*2) となっており、これが参考値となります。
■圃場1、2とも土壌炭素量(全炭素)が非常に多い結果でした。最も近い農地の土壌炭素濃度(4.08%)と比較すると1.7倍ほどの値となります。原因は不明ですが、宅地造成の際に客土された可能性も否定できません。
■窒素量、C/N比とも、作物栽培を行う上での適正範囲にあります。
■圃場1、2の土壌炭素量、窒素量ともにほぼ一致しており、農法による違いを比較する出発点として都合の良い結果でした。
■一般生菌数は、圃場1、2とも非常に多い結果でした。土壌採取の際の触診でも良好な団粒が形成されていたため、土壌微生物の活発な働きによって、作物生産に適した土壌環境が作られていると推定できます。
■大腸菌は非検出(n.d.)で、作物の菌汚染や公衆衛生上の問題は有りません。農作業を行う上でも安心です。
■以上から、圃場1,2とも作物栽培に適した土壌であり、不耕起栽培と耕起栽培の比較検討を行う条件が整っています。
土壌診断結果を受けて(田渕さんコメント)
元々有機栽培をしていた土地であったため、良い土であるとは思いましたが、分析いただいた結果、生菌数が多いことがわかりました。このように数値でわかると、「この畑の土はよさそうだ」という話しかできなかったものが「この畑の生菌数は多い」という事実を伝えることができるため、人に話す際により訴える力を増すことができるのではないかと思っています。
炭素量は近隣の土に比べて多いとの診断結果が出ました。なぜ多いのかについては詳細は不明ですがまずはスタートラインのデータが取れて良かったと思っています。
土壌分析の相談に乗っていただき畑まで足を運んでくださった呉様には感謝しています。

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✅土壌診断第2回目
土壌サンプル採取日
2025年5月14日
土壌診断 項目
1.全炭素量(C)、全窒素量(N)、C/N比
2.一般生菌数、大腸菌最確数
土壌診断レポート(簡易版)
考察
圃場1
■全炭素量(C)、全窒素量(N)は昨年とほぼ同一の値でした。したがって、土壌中の難分解性有機物の量はほとんど変わっていないという結果です。全炭素、全窒素の測定においては、土壌サンプルを風乾し、最終的には0.5mmのメッシュを通して、未分解の植物組織を除去し、土壌化した有機物のみを計測しています。今回のサンプルには、土壌表面に蓄積したライムギ組織や地下根組織の断片が含まれているはずですが、これらが完全に土壌化されておらず、メッシュで除去された結果、全炭素量、全窒素量とも昨年とほぼ同一の値になったと推定いたします。
■今後、土壌表面に蓄積したライムギ組織と地下根残渣の土壌化が進むにつれ、徐々に土壌炭素量が増大していくと推察いたします。
■生きた細菌数(一般生菌数)は土1グラムあたり3100万個と、一昨年のデータより少ない結果でしたが、一般の有機圃場、自然栽培圃場、天然森林土壌のA,B層に匹敵する数のバクテリアが生息しており、豊かな土壌微生物叢が形成されていると言えます。
■大腸菌は検出限界以下(30MPN未満/100g)ですので、腸内細菌由来の汚染は有りません。
圃場2
■全炭素量(C)、全窒素量(N)は一年前に対して微増傾向が認められました。2024年の土壌採取時にはマメ科などの雑草が圃場に繁茂していましたが、これらの分解されやすい有機物が耕起作業を通して土中に梳きこまれたことで、速やかに分解が進み、土壌炭素の増加に寄与した可能性が考えられます。
■これからの圃場管理においては雑草が繁茂する機会は多くないと思われますので、これ以上の土壌炭素の増加は起こりにくいと考えます。
■生きた細菌数(一般生菌数)は土1グラムあたり3000万個と、一昨年のデータより少ない結果でしたが、一般の有機圃場、自然栽培圃場、天然森林土壌のA,B層に匹敵する数のバクテリアが生息しており、豊かな土壌微生物叢が形成されていると言えます。
■極めて少量の大腸菌が検出されました。野生動物由来と推察いたしますが、検出限界を僅かに超えるレベルですので、公衆衛生上の問題は有りません。
圃場1と圃場2の比較
■全炭素量(C)は昨年に対し「不耕起」でほぼ変化なし、「耕起」で微増でした。その要因として、「不耕起」ではカバークロップ用のライムギが土壌表面に蓄積するため分解が遅いのに対し、「耕起」では繁茂していたマメ科などの雑草(有機物)が梳きこまれたことで、土中での分解が効率的に進んだためと推察いたします。
■今後は、「不耕起」においてもライムギ(有機物)の分解が進み、且つ、ライムギが定期的に投入されるため、継続的な土壌炭素の増大が期待されます。一方、「耕起」では、これからの圃場管理において雑草が繁茂する機会は少ないと考えられますので、これ以上の土壌炭素の増加は起こりにくいと考えます。
■一般生菌数は両圃場で差はありませんでしたが、ライムギ(有機物)が定期的に投入される「不耕起」で、徐々に増大していくことが予想されます。
土壌診断結果を受けて(田渕さんコメント)
UPDATERというさまざまなテーマをアップデートしていく会社、注目しています。
みんな大地さんも土という地球環境で重要な課題に取り組み、土壌分析を解説付きで請け負ってくださるのでとても助かっています。
これからもデータを重視して説得力ある活動をしていきたいと思っています。