対面販売や炭焼きを通して里山の循環を目指す結び合い農園

千葉県佐倉市

写真)土壌サンプル採取時の「イワイ」長ネギ圃場(2023年8月16日)

土壌診断 項目

1.全炭素量(C)、全窒素量(N)、C/N比
2.菌根共生率、菌根菌胞子数
3.一般生菌数、大腸菌群数、大腸菌数

土壌診断 証明書

土壌診断レポート

考察

■豊富な有機物を含み、多くの土壌細菌が生息しています。土壌中の窒素量も適正範囲にあり、化学肥料に頼らずに作物生産が可能になる基本条件が整っています。
■菌根菌はごく僅かでした。しかし、菌根菌が生息できる土壌環境は整っているので、菌根菌製剤の施用によって、菌根菌を再定着させ、その機能を利用した作物生産が可能になるでしょう。
■微量の大腸菌が検出されました。野生動物の糞由来の可能性があります。しかし、極少量のため菌汚染や公衆衛生上の問題になるレベルではありません。

土壌診断結果を受けて(丹上さんコメント)

2町歩(およそ2ヘクタール)の畑で、少量多品目の栽培を行い、週に3回、地域の飲食店などで野菜の対面販売を行っています。顔を見て販売することは、野菜を食べる側の安心になるだけではなく、「この人たちが食べる野菜を作っている」と作り手側にもよい刺激になっています。また、里山の竹林整備で炭焼きを行って出来た竹炭を圃場に入れたり、利根川河川敷の草をたい肥にして使っています。顔の見える関係の中で、野菜を販売したり、資源を活用することが、野菜づくりだけではなく、社会全体や次の世代への安心安全につながっていくと考えています。

写真)このトラックで地域の飲食店等に出向き、野菜の対面販売を行っている

もともと土壌がもっている力が発揮できるように環境を整えることで、少ない資源の投入で生産ができるような農業を目指しています。今回の結果を受け、窒素肥料を全く投入していないのにも関わらず、十分な窒素が豊富な土壌細菌によってもたらされていると示唆されたことが、自分の目指しているところと重なり、嬉しかったです。一方菌根菌の数は少ないとの結果だったので、菌根菌製剤の使用を是非試してみたいです。

写真)太陽光発電(ソーラーシェアリング)の下は、ビニールハウスと露地。
発電した電力は、「みんな電力」に販売している。

INFORMATION

農家さん関連情報