食とエネルギーの自給で「顔の見える暮らし」を!小田原かなごてファーム

神奈川県小田原市

写真)土壌サンプル採取時の「桑原ソーラーシェアリング」はるみ圃場(2023年9月7日)

土壌診断 項目

1.全炭素量(C)、全窒素量(N)、C/N比
2.菌根共生率、菌根菌胞子数
3.一般生菌数、大腸菌群数、大腸菌数

土壌診断 証明書

土壌診断レポート

考察

■炭素量、窒素量ともに多く、豊富な有機物を含む水田土壌です。
■一般生菌数はやや少なめでしたが、窒素量が多いことから、窒素固定細菌の働きが良好であると考えられます。これによって水稲の無肥料自然栽培が可能になっていると推測されます。
■菌根菌は少ないながらも生息/共生しており、稲の生育に一定の寄与が有ると思われます。菌根菌は水田環境を好む微生物なので、菌根菌製剤の施用によって増大できれば、稲の更なる安定生産が期待できます。

土壌診断結果を受けて(小山田さんコメント)

私たちはソーラーシェアリングの圃場で自然栽培の水稲を育てて、それを日本酒「推譲」にしてきました。今年は初めて1本植えを試しましたが、期待通りに分けつが進まず、推譲を生産できるだけの収穫に至りませんでした。
原因は、6月の田植えのあとに十分な水を圃場に引き込むことができなかったため、ヒエが増殖して水稲の生育を妨げたことと考えています。今回の土壌診断で、土自体に大きな原因があったわけではないとわかりました。
圃場に水を引き込むことができないという点については、以前より自治体に相談をしています。解決には時間がかかりそうなので、当該圃場での水稲栽培はいったん終了として、新たな農作物の栽培を試行したいと考えています。

現場レポート!小田原かなごてファームの「顔の見える暮らし」をめざした取り組みを一部ご紹介

みんな大地の髙橋です。私はみんな大地とダブルミッションで、みんな電力という再生可能エネルギーの電力サービスも担当しています。みんな電力では、小田原かなごてファームの電力を買わせていただき、再生可能エネルギーの電力利用を希望されるお客さまにお届けしています。今回は、小田原かなごてファームが本当に多くの方々と関わられ、地域活性に携わられていることを実感した、二つの取り組みをご紹介させていただきます。


小田原かなごてファームは、地域の方々が食とエネルギーについて知って学んで参加できるよう、季節ごとに様々なイベントや勉強会を開催されています。例えばこちらは、6月10日に開催された田植えイベントの様子です。長靴でも問題ありませんが、せっかくの機会ということで、みんな裸足で水田に入っていきます。

そして小山田さんの指揮のもと、小田原かなごてファームの若手スタッフが田植えをする位置を示した線をひき、参加者が一斉に小田原ブランド「はるみ」の苗を植えます。

この日は午前と午後に分かれて田植えを行い、参加者はなんと100名を超えたそうです。田植えイベントにこの人数が集まる理由について小山田さんは、「10年に渡るプロジェクトの蓄積と共感と、何より田植えへのワクワクドキドキでは?」とおっしゃっていました。

また9月6日には、ソーラーシェアリングの普及のため、電力を使う側(脱炭素を推進する担当者)向けのウェビナーを行い、300名近い方々にご視聴いただきました。小田原かなごてファームの長谷川さんは、「人が想像のおよぶ範囲に暮らしを取り戻し、人と人、人と自然の関係を再構築していきたい」という思いでソーラーシェアリングに取り組んでいることをお話くださいました。

視聴された方からは、「人間が主役となった事情展開をリアルに感じられました。今後にも期待しております。弊社も何かしらで接点を持つことができればと考えております。」「貴重なお話をありがとうございました。地域に根差した事業を行われていることに感銘を受けました。益々のご活躍を祈念いたします。」というお声をいただきました。

本ウェビナーの詳細は【こちら https://minden.co.jp/blog/2023/09/29/8564】でご確認いただくことができますので、興味のある方はぜひご覧ください。

今回の土壌診断サポーター

土壌診断費用:株式会社UPDATER(みんな大地)
現場レポート:髙橋智里(株式会社UPDATER ビジネスSX部)

INFORMATION

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